低周波音



みなさんは低周波音をご存じですか?


今回はその低周波音が人体に影響を及ぼすかもしれないという話です。


非常に身近な問題でもあるようなので是非ご参考になさってください。

また原因がとても身近にあることも驚かれるでしょう。



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 低周波音は何から出ているの?原因は?

まず低周波音とは


人間の耳が聞き取り可能な最低ラインの20~100Hz程度 ⇒ 低周波音
可聴音より低くて耳には聞こえないとされる20Hz以下 ⇒ 超低周波音

と呼んでいます。


人が感じる音の周波数は20~20000Hz程度の範囲(可聴音)だと言われています。


そちらと比較しますと、普段ほとんど聞こえないといっていいでしょう。


では、その低周波数がどこから出ているかというと実は大昔から自然界に存在するのです。


自然界においては


火山、地震、山崩れなどに伴う地鳴り

津波の場合など


自然の大きな変動に伴い発せられています。


こちらは比較的強力ですが一過性でもあり、要するに近寄らなければ問題ありません。



 身近にある低周波音の原因を知ってますか

低周波音2
先程、一過性と書きましたが、問題はどれだけの期間低周波数にさらされているかということが重要です。


実際に健康被害が出ているということは一過性ではなく長期間に渡り、低周波を出すものが他に存在するということになります。


例えばみなさんがよく知っているものでいえば、


  • 鉄道(特に新幹線)・道路・飛行機

  • などの交通機関が低周波音の原因となっているのです。
    こちらは、ほとんどの方が身近に毎日触れているのではないでしょうか。


    そして、それらに影響を受ける


  • 橋梁・高架橋下・近辺・トンネル
  • はもちろん、


  • 冷凍庫・冷蔵庫・エアコンの室外機の騒音
  • など家庭から生み出されるもの。


    屋外に目を向けてみますと

  • 終夜稼働の工場機器(モーター類)・建設用重機
  • 多くのディーゼルエンジンによる稼働時・アイドリング時

  • など私たちの生活に密着したものが低周波音の原因となっています。


    重機を使って実際に作業を行っている方にはとても大きな負担がかかっています。


     
    低周波音の問題が発生する可能性のあるものをまとめてみました

    ・ 送風機(送風機を用いる集塵機、乾燥機、空調機冷却塔等)
    ・ 往復式圧縮機
    ・ ディーゼル機関(ディーゼル機関を用いる船舶、非常用発電装置、バス、トラック等)
    ・ 真空ポンプ(ロータリーブロワ、脱水ポンプ)
    ・ 風車
    ・ 振動ふるい(類似の振動コンベア、スパイラルコンベア、破砕機等)
    ・ 燃焼機械(ボイラー、加熱炉、熱風炉、転炉、焼結炉、焼成炉、電気炉、ロータリーキ
    ルン、キューポラ等)
    ・ ジェットエンジン(ジェットエンジンを用いる航空機)、ガスタービン(非常用発電装
    置等)
    ・ ヘリコプター
    ・ 機械プレス
    ・ 橋梁
    ・ 鉄道トンネル
    ・ 治水施設(ダム、堰堤等)
    ・ 発破
    ・ ガスエンジン
    ・ 水車
    ・ 変圧器
    ・ エコキュート
    ・ エアコン室外機
    ・ 冷蔵庫
    ・ 換気扇

    普段身近にあるものや目にするものが実にたくさんあります。


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     騒音問題の解決が低周波音の原因?

    騒音問題の解決に工夫をしていますが実はここに大きな問題がありました。


    騒音問題をクリアするためにあえて低周波に変えた商品が出てきたのです。


    例えば、先程の家庭用の冷蔵庫などが代表です。


    冷蔵庫の容量が大きければ動かすパワーも必要になり、さらにそれを低周波に変えることは周囲で生活する人間に想像以上の負担となっています。


    次に、低周波音による具体的な症状などをみていきましょう。



     低周波音が人体に与える症状とは?解決策はあるの?

    低周波音1
    低周波騒音の被害で最も代表的なものは、

  • 「何となく寝られない」
  • 「寝ていても起きてしまう」
  • 「圧迫感を感じる」
  • といったものになっています。


    その他の具体的症状として

  • 頭痛やめまい
  • イライラ
  • 振動感
  • などを訴え、やがて深刻な不定愁訴の症状が出てきます。


    されに長年受けていると内臓機能への影響もあるようです。


    低周波音に詳しい汐見文隆医師は、これらの症状を


    「低周波音症候群」と名付けました。


    現在、医師の間では低周波音が人体に影響を及ぼすという認識やパターンが少なく、知識はありません。


    また個人差や他の病気の症状と似ているために、被害実態が理解されないことも多く、自律神経失調症と片づけられることが少なくありません。


    では解決方法としては、


    ① 一番確実なのは自分がそこから離れる
    ② 撤去出来るものは撤去する

    ことです。


    低周波音の原因はわかっていますのですぐにでも実践可能だと思います。


    解決方法のもう一つとして、公的機関にこの公害の苦情処理を申し立ててみましょう。
    こちらは公害紛争処理法第49条にも定められています。


     日常で起こる低周波音によるさまざまな苦情や症状の具体例

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    先程、低周波音による人体への症状をご紹介しましたが、それ以外にもいろいろな苦情という形で現象が認められるようです。


    若干重複する部分もありますが改めて紹介しておきます。

    その低周波音による苦情は物的苦情と心理的苦情、生理的苦情になります。

    (1)物的苦情: 物的苦情とは、音を感じないのに戸や窓がガタガタする、置物が移動するといった苦情です。

    このようなことが発生する場合は、低周波音では、20Hz 以下に卓越周波数成分をもつ超低周波音による可能性が高くなっています。


    (2)心理的苦情、生理的苦情: 心理的苦情は、低周波音が知覚されてよく眠れない、気分がいらいらするといった苦情です。

    生理的苦情は、頭痛・耳なりがする、吐き気がする、胸や腹を圧迫されるような感じがするといった苦情となっています。


    次に表は、低周波音により人体に発生する症状を詳しくまとめたものです。

    注意したいのは、他の原因によって症状や現象が現れる可能性がありますので、そのことをふまえご参考になさってください。

      発生の箇所症 状


      精 神
    ・幻覚
    ・圧迫感
    ・イライラ
    ・不眠
    ・脱力感
    ・不安
    ・集中できない
      
      手・足・肩
    ・肩こり
    ・しびれ
    ・足がだるい


      胸・循環器
    ・吐き気
    ・圧迫感
    ・動機
    ・息苦しさ
    ・めまい
    ・血圧上昇
      脳・頭痛
    ・帽子をかぶったような感じ
      耳・痛み
    ・ふさがり感


      その他
    ・疲れやすい
    ・気持ち悪い
    ・脱毛
    ・あごの痛み
    ・食欲不振
    ・息苦しさ
    ・めまい
    ・圧迫感
    ・不定愁訴

    以下の文章は環境省のホームページ「低周波音問題に関するQ&A」からの引用になります。
    Q1 低周波音問題への環境省の対応はどのようになっていますか?

    A1 環境省では、低周波音問題の対応のため、

    平成16年に「低周波音問題対応の手引書」を、
    平成14年及び平成20年に「低周波音防止対策事例集」「低周波音対応事例集」

    取りまとめ、公表しました。

    この内容に基づき、研修等を行って、低周波音や騒音等の苦情処理を行っている地方公共団体等に対応をお願いしております。

    また、一般の方向けの解説書として、「よく分かる低周波音」も作成しているので、ご覧ください。

    なお、環境省では、音として通常聞こえる空気振動のうち、周波数20Hz〜100Hzの低い周波数の音と、音としては通常聞こえない20Hz以下の空気振動を、まとめて「低周波音」と呼んでいます。

    (20Hz以下の空気振動を指す場合は、「超低周波音」と呼んでいます)

    低周波音問題に関するQ&A

     まとめとして

    とにかく一番大切なのはご自身の健康です。
    いくら快適で便利な生活であっても健康を損なうことがあってはいけません。


    もし被害を感じられて我慢したり、放っておくことだけは避けてください。少しでも心当たりがあれば是非積極的に動いてみましょう。


    苦情の解決は苦情者が納得することだと思います。


    法的規制がないとか基準値以下だからという理由で苦情対応を拒否してはならないことになっています。


    粘り強くしっかりとした行動を起こせば解決につながるのではないでしょうか。

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