
ひと頃、水素水、水素水と騒いでいた時期がありました。
便秘に効く
老化を防ぐ
がんにさえ効く
とうたわれている水素水です。
しかし、本当に水素水にはそのような効果がるのでしょうか?
もしそうならば、健康上の問題は全く解決されたも同然ですね。
今回のこの記事では、水素水はちまたで言われているような効果があるのかについてザックリとですが検証してみたいと思います。
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このページの目次
水素水が注目されることになった理由は何だろう?
まず水素水が注目されることになった理由ですが、2007年に、ある大学教授が水素水の効能について、
「活性酸素の働きを抑制する効果がある」
と論じたことによって水素水ブームが始まりました。
しかし、市販されている水素水関連の商品ではそのような効果が実証されていません。
逆にそのような触れ込みに付け込んだ悪徳業者が、高齢者に高額の水素水生成器を売りつけるようになっています。
水素水を飲めば体内の活性酸素が抑制されるって本当?
水素水と活性酸素との関連についてもう少し触れてみますと、水素水を飲めば活性酸素が体から無くなるような印象を与える文章も見受けられます。
でも事実から言いますと、水素水により活性酸素が抑制されるということはありません。
機械で生成された水素水は、活性酸素が抑制されたものであるということは事実です。
しかし、活性酸素が抑制された水を飲んだからといって、
体内から活性酸素が排出されるということはありませんし、健康増進に寄与することもありません。
活性酸素が老化の原因とされているのは周知の事実ではありますが、
繰り返しますが、水素生成器により体内の活性酸素が抑制されるという確かな証拠はないのです。
水素水に関する疑問へのお医者さんの回答は?
水素水に関しての疑問に対し、お医者さんの回答がありましたのでご紹介しておきます。〇 水素の含有量が多いほど効果が高いのか?
これについての回答ですが、
「含有量が高ければ効果が高いとは言い切れない」
ということです。
また家庭で飲用する水素水として効果的な濃度は0.8ppm~1.0ppm程度が目安と考えられているが、今後の研究が待たれるとのことでした。
〇 水素水で便秘が改善されるか?
こちらにつきましては、
「水素水と便秘解消の関係については、まだ医学的根拠となるような論文が発表されていない」
ということです。
〇 水素水でアレルギーは治るか?
に関しましては、
「水素分子自体には抗炎症作用が認められているそうで、その作用が人体に対しても有効ならば、アレルギー症状の軽減は期待できる」
ということです。
アレルギーのマウスによります実験では、即時型アレルギーに効果があるという報告があるとのことでした。
〇 水素水を飲むと尿量が増えるか?
につきましては、
「水素水で尿量が増えることはない」
ということです。
もし、尿量が増えたと感じるのであれば、普段より水分をこまめに摂っているからだと思われると言うことでした。
改めて水素水って何だろう?

水素水とは水素ガスを水に含ませたものです。
それでは水素水に含まれる「水素」とは、そもそもどんなものなのだろう・・・
という疑問がわいてきます。
その水素とは、「H」が2つくっついて出来た分子であり、水素ガスの事になります。
あらゆる物質の中でも小さくて軽く、拡散性も高く、ペットボトルやガラス瓶なども通過してしまいやすいものです。
近年ではクリーンなエネルギーとして注目され、工業や産業において幅広く用いられています。
また、水素分子が水に溶け込んで水素イオンになるということはありませんし、phに影響を与えることもあり得ません。
市販されている水素水の含有量はどれくらいなの?
スポンサーリンクペットボトルに入って販売されている水素水の中には、水素が全く含まれていないものがあります。
また、他の容器に入った水素水を未開封のままで1か月保存したところ、全ての水素水の含有率が低下しました。
そして、一度開封した水素水をもう一度蓋をして放置した場合ですと、24時間後には10%まで含有率が下がってしまいました。
ここで面白い情報ですが、
水素水を販売している会社に水素水の効果について質問したところ、ほとんどが「水分補給」と回答しています。
いかがでしょうか、自分たちの思いとはかけ離れた結果ではないでしょうか。
まとめとして
以上の結果から考えてみますと、水素水は巷で言われているような効果はないということが言えるのではないでしょうか。何らかの害があるということではありませんが、老化を抑えるとか、がんに効くといった証拠は今のところありません。
つまり、水素水販売会社の殆どが認めているように、水分補給の効果ぐらいしかないようです。
誰でもが、これがいい、あれがいい、とうたわれるとつい乗りたくなってしまいます。
でも、1歩引いてまずは本当に言われている通りなのか、その事実を確認するようにしたいですね。