
免疫を高めるために、腸はたいへん大きな役割をしています。
でも、いきなり「腸が免疫に関係ある」などといってもすぐに結びつかないのではないでしょうか。
今回は、その腸と免疫についてと、腸の偉大な役割についてのお話です。
さて、私たちの腸の中にはさまざまな腸内細菌がすんでいることが分かっています。
この腸内細菌のおかげで生きているといってもよいぐらいなのです。
では、まずその腸内細菌の役割などからさぐっていくことにしましょう。
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腸内細菌の役割及び免疫と腸内環境の関係性など
私たちのからだを外敵から守ってくれるのが免疫機能です。この免疫機能に大切な腸内細菌がいなければ、いろんな外敵に対しての抵抗力が保てなくなっていくようなのです。
また、細菌がいる腸内の環境が内臓脂肪をコントロールしていることも最近の研究でわかり、そして、メタボリックシンドロームや糖尿病などの生活習慣病を防ぐためにも重要な役割をもっています。
ようするに、腸内環境というものが外敵に対する免疫力と、動脈硬化や糖尿病といった生活習慣病の両方に関係しているということなのですね。
これは、ちょと考えてみますと数多くの病気が腸の環境に左右されると言ってもよいのではないでしょうか。
ご存じのように免疫機能が高くなれば、ウイルスなどや細菌などをやっつけることができます。
さらには、かりに癌が発生したとしてもそれをやっつけることもできるのです。
腸内環境を整えることが、健康で暮らすためにもとても重要なことではないかと感じています。
ではつぎに、いよいよ具体的な腸の中での細菌の働きなどをみていくことにしましょう。
腸内細菌と免疫の意外な関係とは

腸内環境を整えることや、腸内細菌が大切なものであることを話してきましたが
腸内細菌が、ウイルスや癌に直接は働きかけることはしていないようです。
では、なにが外敵であるウイルスや癌をやっつけているのか?
ウイルスや癌に直接働きかけるのは、白血球の一種であるNK細胞をはじめとするリンパ球の役目となっています。
普段、NK細胞などのリンパ球は、血液の中に入っていつも全身のパトロールを行っています。
つまり、血液のなかの警備の役目ですね。
それで、癌はもちろん他の異物を見つけると攻撃して、やっつけてくれるのです。
ただ、このリンパ球も最初から強い攻撃力をもっているわけではなくてある程度の訓練が必要なようなのです。
その訓練の場所が、小腸の壁の近くとなっているのです。
まったくの驚きなのですが
まずこの小腸の壁の近くでなにが起こっているのかといいますと、腸内細菌ができたての新参ものリンパ球に刺激を与えています。
こうすることで、はじめて体のパトロールができる一人前のリンパ球になってくれるのです。
意外な場所で、免疫と腸の関わり合いのナゾが少し見えてきましたね。

さて、大切な役割を持っている腸であることが分かってきましたが、普段から腸に対しての何か有効な対策はあるのでしょうか。
その辺のところを少しみていくことにしましょう。
腸内環境を整えてくれるもの
さて、腸内環境を整えることが大事であることはわかりましたがその整えるための方法もあるようです。まず、良い腸内細菌である善玉菌を増やす必要があります。
そのためには、乳酸菌などの善玉菌を口から直接摂取するか、あるいは体の中で増やしてやることです。
この、善玉菌を増やすには、野菜などに含まれる食物繊維を摂るといいようです。
食物繊維は腸内で細菌の餌になりますので、結果的に善玉菌が増えてくれます。
また、野菜を食べることもよいですが、他にも海藻類に含まれるフコイダンも食物繊維なので摂るとよいようです。
食物繊維の働きは善玉菌を増やす役割だけじゃなくて、腸を通るときに腸の壁を直接刺激してくれます、そのことでも免疫機能を上げたり生活習慣病を予防してくれることにつながってくれます。
まとめとして
免疫と腸との関わりが少しご理解いただけましたでしょうか。健康を維持するためには、ある一部分だけの機能のみではなく、からだ全体のバランスが大切であると思われます。
ですから、健康維持するものが、今回の免疫と腸の関係だけがすべてとは言えませんが健康長寿への足がかりになってくれればいいなと思っています。