
年末年始などは特に飲み会の多いシーズンになります。
その飲み会が終わった後、どうしても車を運転して帰りたい事もありますよね。
そんなときに
「飲んだあと、ちょっと横になって休んだから大丈夫!」
みたいな思い込みのあなた危険です!!
そうです、酔いが覚めているかご自身で判断できないままに運転される事もよくあるのではないでしょうか。
実際問題それって飲酒運転にはならないのか?
今回は飲酒のあとで、
「どれ位の時間経過で正常な運転ができるのか?」
など、お酒の種類を交えてご紹介させていただきます。
体のアルコールが抜ける時間は、簡単な計算式で判断できます。
是非ご参考になさってください。
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このページの目次
飲酒のあとお酒が抜けるまでには何時間かかる?
仮にビールからアルコールを摂取してしまった場合ですが成人男性がそのビールによる血中アルコール濃度が正常値に下がるまでに
355mlのビール1本では

約2~3時間
355mlのビール2本では
約4~6時間程度
と言われています。
また、中ジョッキのビール1杯でも、アルコールが抜けるのに約3時間程度は掛かります。
これは、あくまで目安であり個人差があります。
(具体的なアルコールの分解時間の詳細は後述しています)
なので深夜にそれ以上のお酒を飲んでしまった場合は、翌午前中の運転は控えた方が良いでしょう。
さて、体内に取り込まれたアルコールですが、90%が肝臓で処理を行っています。
残りの10%を汗・尿などで排出されると言われています。
つまり、
ですから、
汗や尿からの排泄があったからといって車に乗るという考え方は大変危険です。
また短時間で酔いが覚めることはありえませんのでご注意を!!
計算式でアルコールの抜ける時間(分解時間)を計算しよう
アルコールが体内からなくなれば、車の運転は正常にできます。そのアルコールが体から抜ける時間(分解時間)は、
個人差はありますが、体重1㎏あたりで、1時間に0.1gの純アルコールが分解できると言われています。
具体的な計算式は次のようになっています。
アルコールの分解時間の計算方法
<A> 体重(㎏)× 0.1 ⇒ 1時間に分解できる純アルコール量(g)
<B> 実際に飲んだ純アルコール量(g)÷ <A> ⇒ アルコールの分解に必要な時間
<A> 体重(㎏)× 0.1 ⇒ 1時間に分解できる純アルコール量(g)
<B> 実際に飲んだ純アルコール量(g)÷ <A> ⇒ アルコールの分解に必要な時間
さて、計算するにしても、お酒のアルコールの含有量(g)が分からないといけませんね。
まずは、下の表でお酒の種類ごとのアルコールの含有量(g)を把握しましょう!!
純アルコール含有量(g)=お酒の量(㎖)×お酒の度数(%)×0,8(アルコール比重)
お酒の種類 | 缶ビール 500ml | 清 酒 180ml (1合) | ウイスキー ブランデー 60ml (ダブル) | 焼 酎 180ml (1合) | ワイン 120ml (1杯) |
---|---|---|---|---|---|
お酒の度数 | 5% | 15% | 43% | 35% | 12% |
純アルコール含有量 | 20g | 21.6g | 20.6g | 50.4g | 11.5g |
などは、当然アルコール量は増えてきますので。
では、飲酒したアルコール量が分かりましたら、
先ほどの計算式に、
アルコールの分解時間の計算方法
<A> 体重(㎏)× 0.1 ⇒ 1時間に分解できる純アルコール量(g)
<B> 実際に飲んだ純アルコール量(g)÷ <A> ⇒ アルコールの分解に必要な時間
<A> 体重(㎏)× 0.1 ⇒ 1時間に分解できる純アルコール量(g)
<B> 実際に飲んだ純アルコール量(g)÷ <A> ⇒ アルコールの分解に必要な時間
<例 題>
体重60㎏の人が ⇒ ビール1缶(500ml)と清酒1合を飲んだ場合
<A> 60 × 0.1 = 6g (この人が1時間に分解できる純アルコール量)
<B> (20g + 21.6g)÷ 6g = 6.9時間 (414分)
分解には約7時間は必要になります!
いかがでしょうか?
アルコールが分解するのにかなりの時間が必要ですね。
なので「ちょっと横になって休んだから大丈夫!」は間違いなんですね。
☆ 飲酒量による分解時間を平均的な男女の体重別で表にしてみました<ご参考> ☆
飲酒した量 | 男性(体重69kg) | 女性(体重53kg) |
---|---|---|
ワイン 1杯(120ml) | 1.6時間 | 2.1時間 |
水割り 1杯(150ml) | 1.7時間 | 2.2時間 |
瓶ビール 1本 (355ml) | 2時間 | 2.7時間 |
缶ビール 1缶 (350ml) | 2時間 | 2.6時間 |
缶ビール 1缶 (500ml) | 2.9時間 | 3.7時間 |
ブランデーダブル 1杯 (60ml) | 2.9時間 | 3.8時間 |
日本酒 1合 | 3.1時間 | 4時間 |
焼 酎 1合 | 7.3時間 | 9.5時間 |
ビール中ジョッキ 1杯 (435ml) | 2.5時間 | 3.2時間 |
ビール中ジョッキ1杯と 日本酒1合 | 5.6時間 | 7.3時間 |
ビール中ジョッキ1杯と 焼酎1合 | 9.8時間 | 12.7時間 |
ビール中ジョッキ2杯と 焼酎2合 | 19.6時間 | 25.5時間 |
※ ビール中ジョッキは435mlで計算をしました。
あなた過信は禁物!酔いは後からくるし個人差や状況で変わる!!
先ほどの分解時間でもお分かりのように、
ご自身の勝手な判断で、
「あまり酔っていないから大丈夫!」
などと過信してはいけません。
アルコールは胃や小腸から血液に入り全身
へと行き渡りますが、アルコール濃度の数値が
上がるまで時間差があり、酔いが後から徐々に
回ってきます。
飲酒後たとえ3~4時間経過したから大丈夫、と思っていても人によってはそのタイミングからアルコール濃度が上昇する可能性もある訳です。
時間が経ったから大丈夫と思って運転したら警察の検問に引っかかり、
チェックの結果、酒気帯び運転の基準を超えて しまっていた・・・
という事も十分にありえますのでご注意を!
その他、個人差や状況でアルコールの分解速度に関係するものをまとめてみました。
☆ 個人差や状況による注意点 ☆
以下、個人差や状況によるアルコール分解速度のまとめ
〇 男性は、女性より分解が早い
(さらに1時間のアルコール分解速度は)
→男性では6g〜13g、女性では3.5g〜10.5gの差がある!
〇 中年は、未成年者・高齢者 より分解が早い。
〇 体が大きい人は、体が小さい人より分解が早い。
〇 顔が赤くならない人は、顔が赤くなる人より分解が早い。
〇 起きている時の方が、睡眠時より分解が早い。
〇 食後の方が、空腹時より分解が早い。
以下、個人差や状況によるアルコール分解速度のまとめ
〇 男性は、女性より分解が早い
(さらに1時間のアルコール分解速度は)
→男性では6g〜13g、女性では3.5g〜10.5gの差がある!
〇 中年は、未成年者・高齢者 より分解が早い。
〇 体が大きい人は、体が小さい人より分解が早い。
〇 顔が赤くならない人は、顔が赤くなる人より分解が早い。
〇 起きている時の方が、睡眠時より分解が早い。
〇 食後の方が、空腹時より分解が早い。
参考資料:なぜ飲酒運転はなくならないのか、啓発・教育・治療の必要性
飲酒運転の定義を存じですか?罰則や免許の一発取り消しとは!
飲酒運転撲滅啓発CM 短いですが感動的!! スポンサーリンクかつてはよく自己判断で
「◯◯時間経過したからOK!!」
などといって、酔いが覚めたかあやふやな状態で車を運転する様な場面に遭遇する事もありました。
今から思えば、当時は飲酒運転に対する罰則はそれほど厳しくありませんでした。
また取り締まりも少ない時代だったので、その様な行為ができたと言えるでしょう。
しかし現在では非常に厳しい罰を受けます。
なので、飲酒運転の定義をよく理解しておきましょう。
そもそも、飲酒運転と呼ばれている行為ですが、正確には
「酒気帯び運転」
「酒酔い運転」
という2種類に分類されています。
それぞれ罰則や判断基準も異なってまして、
では酒酔い運転の定義ですが、
酒酔い運転 ⇒ 「アルコールの量に関係なく、酒に酔った状態で正常な運転ができないおそれがある時」となっています。
具体的には、
・直立不動が可能か?
・歩行困難な状態ではないか?
・言語能力は正常か?
などを調べた上で判断されますが、アルコールの数値的な基準はありません。
一般的には、飲酒の行き着く先は「酒酔い運転」までいかなくても、
「酒気帯び運転」は確実と言えるでしょう。
ちなみに、それぞれの罰則ですが
また、酒気帯び運転であっても、アルコール濃度が0.25mg以上の場合、過去に違反歴が無くても一発で「免許取り消し」になります。
免許取り消し ⇒ 酒気帯び運転によるアルコール濃度が0.25mg以上の場合。
(免許取り消しの違反点数は15点以上)
(酒酔い運転も当然のことながら免許の取り消し)
○ 飲酒運転による罰則を表にしてみました ○
違 反 行 為 | 違反点数 | 罰 則 | |
---|---|---|---|
酒酔い運転 | アルコールにより正常な運転が出来ないおそれのある状態 | 35点 | 5年以下の懲役又は100万円以下の罰金 (免許取消/3年) |
酒気帯び運転 | 呼気1リットル中アルコール濃度 0.25mg 以上 | 25点 | 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金 (免許取消/2年) |
呼気1リットル中アルコール濃度 0.15mg~0.25mg未満 | 13点 | 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金 (免許停止/90日) |
※ 免許取り消しの違反点数は15点以上です。
なので、0.25未満の酒気帯びでも、過去に2点以上の違反があれば取り消しになるということですね。
※ 交通違反の点数システムは加点! 無違反者は0点で、それから加点されていくのが交通違反の点数システムです。
最初に持ち点があって、そこから減点されるわけではありません。
飲酒運転による道路交通法違反は運転者だけでなく同乗者も!
飲酒運転による道路交通法違反は運転者だけではなくて、・車を貸した人
・お酒を飲ませた人
・一緒に車に乗っていた人
なども処罰の対象となります。
○ そちらの罰則も表にしてみましたのでご覧になってください ○
状 態 な ど | 刑 罰 | |
---|---|---|
車両提供者 | 運転者が酒酔い運転 | 5年以下の懲役又は100万円以下の罰金 |
運転者が酒気帯び運転 | 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金 | |
酒類の提供者 車両の同乗者 | 運転者が酒酔い運転 | 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金 |
運転者が酒気帯び運転 | 2年以下の懲役又は30万円以下の罰金 |
※ お酒の席に同席した方も処罰される!!
お酒の席に同席した場合も処罰の対象になります。
その裁判の判例がありましたので参考になさってください。
○ お酒を一緒に飲酒した者も処罰の対象となる ○
― 判例 ―
飲酒をして居眠り状態となり歩行者をはねて死亡させた事故について、
事故を起こしたドライバー(A)と長時間にわたって飲酒を共にしていた
同僚(B)に対して、
飲酒を共にしていたことは飲酒を勧めたことと同一視されること、
かつ、(A)が飲酒運転するのを制止する義務を怠ったことなどから、
(A)の飲酒運転を幇助したとみなされるとして、
共同不法行為責任により(B)の損害賠償責任を認めた。
(東京地裁・平成18年7月28日判決)

まとめとして

度重なる飲酒運転による事故により、失われるべきでない尊い命が沢山失われています。
なので飲酒運転に対する罰則も強化されつつあります。
それでも飲酒運転はなかなか減ってくれません。
ところで先程も紹介していますが、飲酒絡みの事故による責任は本人だけではなく、
お酒を勧めたお相手や
アルコールを提供したお店も
罰則の対象となっています。
あなただけの責任ではないのです。
また、今回は説明していませんが、万が一死傷事故を起こした場合には、
「自動車運転過失致死傷罪」
「危険運転致死傷罪」
の刑が科せられます。
こちらは、最も重い刑ですと、
7年以下の懲役もしくは禁錮又は100万円以下の罰金となっています。
もし、帰りの自動車のことが気になるようでしたら、
せっかくの楽しい飲み会をつまらないものにしないためにも、帰りはタクシーや運転代行を使うなど工夫してお酒を楽しみましょう!
何時間たっても飲酒運転になる可能性があるのでは、いつ運転していいかの判断ができないですよね?
閲覧ありがとうございます。
記事内容に不備がないようなブログ構築をしていきたいと思います。
寝てしまうとアルコールの分解酵素の働きが落ちるので分解が遅くなるの間違いじゃないでしょうか。
http://www.fizz-di.jp/archives/1031854493.html
当ブログの閲覧ありがとうございました。
>寝てしまうとアルコールの分解酵素の働きが落ちるので分解が遅くなるの間違いじゃないでしょうか。
ブログ内容に不備がありました。
訂正をさせていただきます。
ご報告ありがとうございました。
管理人
一般的には、体重1㎏あたりで、
1時間に0.1gの純アルコールが分解できると言われています。
なので、
体重=60kgの人ですと、
60 × 0.1=6g
となります。
以下の計算式とは違います。
60,000g × 0.1=6,000g(6kg)
※ まぎらわしいので、計算例の「kg」を外しました。
ご指摘ありがとうございました。
管理人
酒酔い運転の場合は → 「35点減点」
↑減点でなく加点では?
初めまして。
ブログへのご訪問ありがとうございます。
>減点でなく加点では?
ご連絡ありがとうございます。
ご指摘の通りでした。
無違反者は0点です。
そこから加点されていくのが交通違反の点数システムです。
管理人