必要経費




今回は、サラリーマンの方の必要経費についてのお話です。


商売をされてる方は、必要経費はよくご存じと思われますが、サラリーマンに必要経費はあるのか?


と、疑問を持たれたかと思われます。


実はサラリーマンにも、必要経費は認められています。


さっそく、どういうことなのか簡単に説明していきましょう。



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 一般的に認められた必要経費といわれるもの

普段は、あまり気にとめることのないサラリーマンの必要経費ですが、お給料をもらわれるときに、すでに必要経費は差し引かれています。


どういうことなのか・・?

詳しく見ていきましょう。


もし、源泉徴収票がお手元にありましたら、ご覧になってください。

税務
① の給与の支払金額ですが

「基本給」+「各種手当て」になります。
税金などを差し引く前の金額ですね。


給与の「収入」金額といわれています。

② の「給与所得控除後の金額」の部分ですが

「控除後」となっていると思います。


控除というからには、給与から何か差しい引かれていることはお分かりだと思います。
その差し引かれた金額が、サラリーマンの必要経費部分となります。


この必要経費部分は=「給与所得控除額」


と呼ばれています。


<画像の例ですと>

給与所得控除額=1,604,000円

① 5,320,000円 - ②3,716,000円
になります。


つまり、幸福太郎さんは、給料をもらうときに、1,604,000円の必要経費が差し引かれていたということですね。

税務

②の給与所得控除後の金額ですが

「給与所得」といわれています。

(①の金額)(給与所得控除額)
  収 入 - 必要経費 =「給与所得」

なお、この給与所得控除額は給与の金額によって次の表の計算で決まってきます。

給与などの収入金額給与所得控除額
1,800,000円以下収入金額×40%
650,000円に満たない場合には650,000円
1,800,001円~3,600,000円以下収入金額×30%+180,000円
3,600,001円~6,600,000円以下収入金額×20%+540,000円
6,600,001円~10,000,000円以下収入金額×10%+1,200,000円
10,000,001円~15,000,000円以下収入金額×5%+1,700,000円
15,000,001円以上2,450,000円
(上限金額)

先ほどの例では

(給与所得控除額=1,604,000円)

① 5,320,000円×20%+540,000円
となります。


さて、今までは一般的に認められた必要経費ですが、仕事をする上で多額に経費がかかった場合はどうなるのか?


こういった場合にも必要経費として認められる場合があるようです。



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 必要経費となる特定支出控除とは

サライリーマン 経費

仕事をする上で多額の経費が発生した場合に、要件はあるもののサラリーマンの方にも追加の必要経費が認められるようです。


「特定支出控除」といわれるものです。


その要件などをみていくことにしましょう。


まず、「基準となる金額」がありまして


その基準金額を越えた部分を必要経費に認めるというものです。


その基準の金額は、給与の収入により下の表のようになります。

給与などの収入金額基準となる金額
1,500万円以下その年の給与所得控除額×1/2
1,500万円超125万円

<同じく、画像の例ですと>

基準額=802,000円になります。

(給与所得控除額)
1,604,000円 × 1/2


今までの説明で、金額はわかってきましたが


最も気になります、なにが経費と認められるのか?

税務

 特定支出として経費になるものを簡単にまとめてみました

<特定支出として認められるもの>
① 通勤のための支出(通勤費)

② 転勤による転居のために必要となる支出(転居費)

③ 研修を受けるための支出(研修費)

④ 資格を取得するための支出(資格取得費)

⑤ 単身赴任などの場合で、通常必要な支出(帰宅旅費)

⑥ 次に掲げる支出で65万円までのもの

(1) 書籍などを購入するための費用(図書費)
(2) 制服など衣服を購入するための費用(衣服費)
(3) 交際費、接待費などの費用(交際費等)

なお、これらの六つの特定支出は、いずれも給与の支払者が証明したものに限られます。

また、この特定支出控除を受けるためには、確定申告を行う必要もあります。


では最後に、いままでの内容を幸福太郎さんの源泉徴収票により例題で確認してみましょう。


<例題として>

(幸福太郎さんに、120万円の特定支出があった場合)
◯ 給与収入:532万円

◯ 特定支出:120万円


給与所得控除額:1,604,000円
5,320,000円×20%+540,000円


基準額:802,000円
(給与所得控除額)
1,604,000円 × 1/2


特定支出控除(追加の必要経費)=398,000円
(特定支出)    (基準額)
1,200,000円-802,000円

この事例では、398,000円まで控除が認められるということですね。
 

 まとめとして

サラリーマンの必要経費についてみてきましたが、だいたいの概略がお分かりになりましたでしょうか。


特定支出控除を受けるには、会社の証明が必要となります。


つまり、会社の同意が必要ですよというわけですね。


資格取得や書籍の購入、あるいは交際費など事前の確認をされた方がいいのかも知れませんね。

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