毎年のように子供の虐待に関するニュ-スが増え続けています。
不幸にも虐待を受けて死んでしまう子供が後を絶ちません。
どうしてこんなことが起きるのでしょうか。
かわいい我が子を虐待して死なせてしまう、
その裏には一体どんな心理があるのでしょうか?
自分が虐待を受けて育ったという人も、現在子育て中の人も、
「虐待をする心理にはどういうことがあるのか?」
それを知ることは大切なことです。
この記事を通して少しでも虐待という悲劇がおさまるように、
一緒に考えてみましょう。
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このページの目次
子供の虐待にはどんなものがあるの?4つのパターンとは
まずは子供の虐待にはどのようなパターンがあるのか確認をしておきましょう。① 身体的虐待 これは虐待の種類の中でも一番多いものでしょう。
殴ったり、蹴ったり、真冬に戸外に何時間も締め出したり、逆さづりにしたり、
熱湯を浴びせたり、タバコの火を押し付けるなどの行為がなされます。
まさに一見して異常な行為で、しつけの範疇を超えてしまっています。
② 心理的虐待 罵声を浴びせたり、言葉による暴力や脅迫、無視をしたり拒絶したりします。
兄弟姉妹の間での差別やえこひいきをしたり、
父親か母親の一方が、もう一方の親にDVを目の前で加えるなどによって、
精神的にひどい苦痛を与えるものです。
③ ネグレクト(育児への怠慢や育児の放棄) 必要な衣食住の世話をしないで子供を放置したり、
病気になっても医師に診せに連れて行かなかったりします。
何もできない乳幼児を家に残したまま度々外出したり、
車の中に一人だけで放置したりすることもあります。
学校にも行かせずに家に閉じ込めたり、
実の親以外の同居人による虐待を放置することもあります。
④ 性的虐待 性的行為を強要したり、性器を見せたり、性行為の場面を見せつけたりします。
児童ポルノの被写体にしたりすることもあります。
虐待された子供への影響はどんなものなの?
実際に虐待された子供への影響にはどのようなものがあるのでしょうか。虐待された子供たちは往々にして発育の遅れが見られたり、
心に大きな傷を負い、うつ病を発症したり、情緒不安定になることがあります。
また、心の傷が大きすぎて自己否定的になったり、
何かに強く依存するようになったりすることもあります。
なので、その後の人生を送っていくうえで、大きな支障を抱えていくことは必至です。
子供を虐待するのはなぜ?親自身の満たされなかった過去も原因に
子供を虐待してしまうその原因ですが、親自身の過去にも原因があります。そもそも子供というものは、
「自分本位で欲求の塊」
と言っても過言ではありません。
それを、毎日しつけや教育を通して、精神的にも成長した大人に育てていくわけです。
ただ、親自身が過去に、
そういう過程をうまく過ごせてこなかったとしたらどうなるか?
その場合には、我がままで勝手気ままな子供に振り回されることが我慢できなくなることがあります。
そうしますと、子供とずっと一緒にいることで、
精神的に追い詰められ、怒りや不満などが湧いてくるのです。
つまり、子供を虐待してしまう原因の一つには、
自分自身がかつて子供だった頃に満たされなかった気持ちが関係していることがあります。
子供は本来、
しかし、親自身が虐待を受けて育った場合、
そうした欲求が満たされないまま我慢して育ってきたために、
満たされない思いが目の前にいる子供によって刺激されます。
そして、どうやってそういう子供を受け止めて接したらいいのか分からなくなり、
逆に怒りやいらだちが湧いてくることがあります。
そいう親は、自己否定の気持ちや自己嫌悪の気持ちと戦っている場合が多く、
それがまた子供への怒りや嫌悪感、拒絶といった行動に出てしまうことがあるのです。
虐待に陥りがちな家庭環境にはどんなものがある?4つのパターンとは
スポンサーリンク虐待に陥りがちな家庭環境もここで整理してみましょう。
① 片親の家庭や経済的に困難な家庭
② 孤立していて社会と積極的に関わろうとしない家庭
③ 夫婦仲の良くない家庭
④ 育児につかれている親の家庭
に虐待が見られがちです。
このような家庭は様々なストレスを抱えています。
なので、そのストレスに押しつぶされそうになっていることが多く、
子供にそのいらだちを向けてしまいがちです。
しかし、このような家庭だけに虐待は起こるわけでもありません。
比較的裕福で家庭円満の場合にも起こってしまうことはあります。
ですから、
虐待は必ずしも特別な状況の家庭環境にある人だけが行ってしまうとはいいきれません。
虐待から抜け出すにはどうしたらいいのだろう
虐待から抜け出すための対処法ですが、カウンセリングを受けて、
親自身が幼児期に満たされなかった思いを吐き出すのは一つの手段になります。
また周りの方も、
そういう親に対してむやみに批判的になったり非難したりしてはいけません。
気持ちを聞いてあげたり、育児を手伝ってあげたりして支えになってあげるのも大切です。
子供を保育園などに預けるのも一つの助けになります。
なにより1人で悩んでいないで周りに助けを求めましょう。
まとめとして
虐待としつけは明らかに違います。子供が耐え難い苦痛と感じるものであれば、それはもう虐待です。
虐待は親自身の感情をコントロールできずに、
怒りを爆発させて、度を越して罰を与えてしまうものです。
子供に対するしつけというものは、感情がよくコントロールされた状態で、
また、
その状況にふさわしく、見合った「罰」や「懲らしめ」が与えられるものです。
どうかあどけなく、純真無垢な子供の笑顔を守ってくださいますように。