テレビを見ている時やいろんな場面で、
「実証」とか「実験」
という言葉をよく耳にします。
何気なく聞き流してはいるのですが、
改めて
「実証と実験とは何どう違うんだろう?」
と思い始めることはありませんか?
この記事では二つの違いについてお話したいと思います。
二つの言葉をきちんと理解して、使い分けや聞き分けができるようになりましょう。
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「実証」とはどんな意味なんだろう?
「実証」をとりあえず辞書で調べてみますと、では、その「実証」を用いた例文をいくつかあげてみましょう。
「彼の無実を実証する」
「推理の正しさを実証する」
「実証のない仮説」
「実証を重んじる研究」
「実験で実証された」
「その理論は素晴らしいが、実証するのは難しい」
いかがでしょうか、これらの例文からお分かりのように、
「実証」にはすべて実際に存在する事実があって、
その事実をもとに物事がどうであるのかを証明していることが分かります。
「実験」とはどんな意味なんだろう?
「実験」という言葉の意味を辞書で調べてみますと、こちらも、「実験」を用いた例文で考えてみましょう。
「昔の人がやっていた民間療法の効能を実験してみましょう」
「そのことに対する男性と女性の反応の違いを実験してみましょう」
これらの例文を見てみますと、
「実験」の前には事実というものは存在しません。
逆に実験をして、やってみることによって事実を引き出そうとしていることが分かります。
「昔の人がやっていた民間療法の効能を実証してみましょう」
という文も成り立つわけですが、
先ほどの、「実験」を使った文とどのように意味合いが変わるでしょうか。
「実証」を使った文になりますと、
↓
「昔の人がやっていた民間療法には効能がある」という事実が存在していることになります。
そのうえで別の事実をいくつかあげて、
「だから効能があると言えるんです」ということを証明しようとしている文になるわけです。
という文も成り立つわけですが、
先ほどの、「実験」を使った文とどのように意味合いが変わるでしょうか。
「実証」を使った文になりますと、
↓
「昔の人がやっていた民間療法には効能がある」という事実が存在していることになります。
そのうえで別の事実をいくつかあげて、
「だから効能があると言えるんです」ということを証明しようとしている文になるわけです。
「実験」の科学における意味とは
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普通「実験」と言いますと、科学的に実験するという意味で使われることが多いです。
その、科学的な意味合いでの「実験」の意味についてまとめてみましょう。
例文を見てみる方が分かりやすいかと思います。
例えば、
①「酸素の燃焼性について実験しましょう」
②「どうすればオゾンが酸素に戻るのかを実験してみよう」
この例文からは、
① 酸素が燃えることについて様々な角度から様々な条件を加えることによって、燃え方や燃える仕組みなどを試して調べてみようということが分かります。
② オゾンを酸素に分解するために、どんな条件が必要なのかを調べてみようということになるわけです。
まとめとして
何気なく、あまり深く考えることのない「実証」と「実験」という言葉ですが、ちゃんとした違いは存在するわけですね。今回の記事を通して両者の違いが分かっていただけましたでしょうか。
これからはこの二つの違いを意識しながら、正しく使い分けるようにしましょう。
また他の人が正しく使い分けているのかもチェックしてみると楽しいかもしれませんね。