小型二輪免許の改正3


今から10年以上も前から、

「原付バイクの法改正をするべき!」

との声が上がっていました。


何度か提案が出されてきましたが未だに改正されていません。

それで、その後この問題はどうなっているのだろうか?

その諸事情を調べてみました。


それに伴って、

世間で噂になっています間違った125ccバイクの法改正について検証させて頂きたいと思います。



スポンサーリンク


 20??年に改正がなされるという3つの噂とは

確定していることではありません、あくまでも噂であって間違った情報が一人歩きしているようです。


具体的に書いてみますと、

数年先に、次の3つの法改正を行うというものです。

① 小型自動二輪車の125ccまでのバイクを、普通自動車免許で誰でも乗れるようにする予定があります

② 50ccの原付バイクの免許取得者は、教習所で3時間講習を受けることで、小型自動二輪の免許を交付するという予定もあります。

③ さらに原付バイクの法定速度30キロというのは撤廃されますが、二段階右折はこれまで通り残る予定、という話があります。


125ccバイクが今以上に身近になってくれるように感じます。


ただ、繰り返しになりますが数年先に改正されるかは未定です。

あくまでも憶測の範囲の情報になりますのでご了承お願いします。


※ 原付 ⇒ 原動機付自転車

 小型自動二輪125ccバイクの免許取得が簡略化となる嘘の情報とは

もう少し嘘の情報を具体的にお話ししておきましょう。


現在、原付二種と言われる125ccの小型自動二輪車に乗るには、

普通自動車免許とは別に、小型自動二輪車免許が必要です。


その小型自動二輪車の免許を取得するために、教習所へ通い費用等7万円程度は必要になり、時間もお金もかかります。

それが法改正によって普通自動車免許を持っているだけで乗れるようになる予定というわけです。


125ccバイクの利点ですが、

125ccバイクは法定速度30キロという制限はなく、自動車と同じ流れで乗ることができます。

◎ また、交差点で二段階右折ということも義務付けられていません。

◎ それでありながら、税金や維持費は原付一種のバイクとほとんど変わらない安さなのです。


仮に法が改正されれば小型自動二輪車に乗る人はかなり増えると予想できますが、
すべて裏付けのある内容ではなく希望や願いが一人歩きしているようです。


こう言った間違った情報には是非ご注意を!!


スポンサーリンク



 原付バイクには2種類あり「原付一種」「原付二種」とは

125ccバイクを理解するうえで、原付バイクには2種類あるということをしっかり認識しておく必要があります。

二輪車の法律上の定義によるものですが、

  • 排気量が50cc以下のバイクは原付一種に定められています。
  • 排気量が51cc以上で125cc までは小型自動二輪車といい原付二種と定められています。
  • ですから、排気量125cc の小型自動二輪車は、法律上は原付の部類になるわけです。



    やや混乱しますが、二輪車の法律上の定義をWikipediaより抜粋させてもらいました。

    二輪車の法律上の定義
    二輪車については125cc(1.00kW)以下のもの、それ以外の車両については50cc(0.60kW)以下のものを原動機付自転車とする。

    このうち50cc(0.60kW)以下のもの(道路交通法上の原動機付自転車に加えてミニカーも含むことに注意)を第一種原動機付自転車(通称は原付一種)、

    50ccを超え125cc以下のもの(道路交通法上の小型二輪車)を第二種原動機付自転車(通称は原付二種)という。

    改めて二輪車の区分ですが、

    ◎ 道路交通について規定されている ⇒「道路交通法」による区分
    ◎ 運転免許についても ⇒「道路交通法」による区分
    ◎ 車両の技術基準について規定された ⇒「道路運送車両法」による区分

    が行われています。

    それぞれの区分がどのようになっているのか表にまとめてみました。
        排気量(CC)0~50~125~250~400400超


    道路交通法

    車両の区分
    原動機付自転車
    (原付)
       普通自動二輪車
       
       (普通二輪)
    大型自動二輪車
    (大型二輪)

    免許の種類
    原動機付自転車免許
    (原付免許)
    普通自動二輪車免許
    (小型限定)
    普通自動二輪車免許


    (普通二輪免許)
    大型自動二輪車免許

    (大型二輪免許)

    道路運送車両法
    第一種
    原動機付自転車
    (原付第一種)
    第二種
    原動機付自転車
    (原付第二種)
    二輪の軽自動車

    (軽二輪)
    二輪の小型自動車


    (小型二輪)

    今回の話題にしました「小型自動二輪車」は通称でして、

  • 道路交通法では ⇒「普通自動二輪車免許(小型限定)」
  • 道路運送車両法では ⇒「第二種原動機付自転車(原付第二種)」
  • のものを指しています。


    小型自動二輪車には「黄色」のナンバープレートと「ピンク」のナンバープレートがある!!
    小型自動二輪車のナンバープレートですが、黄色とピンクの二種類があることをご存じでしょうか。

    これは税区分の違いによるもので、

    ☆ 黄色は ⇒ 51cc~90cc で原付二種の乙

    ☆ ピンクは ⇒ 91cc~125cc で原付二種の甲


    という区分により色が違ってきます。

    (50cc以下は白色ナンバーです)


     原付一種のバイクの法定速度が30キロというのはなぜだろう?

    小型二輪免許の改正 スポンサーリンク



    原付一種のバイクの法定速度は30キロとなっていますが、
    これが決められたのは昭和20年代の後半のことです。

    当時は原付バイクとは言っても、自転車にエンジンが付いただけのもので、30~40キロしか速度は出ませんでした。

    それ以来、半世紀以上この30キロという法定速度は変更されていません。


    しかし、それ以後原付バイクは目覚ましく進化してきました。

    それに対して法の整備が追い付いていないというのが現状ではないでしょうか。

    原付一種のバイクの法定速度が30キロであるために、交通の流れを乱すこともあり、逆に危険な状況になっているのは否めません。


    だからといって流れに乗ろうとすると交通ルール違反になり検挙されてしまいます。

    そのような理由で、10年以上前から原付の速度に関して法の改正をすべきとの声が上がっていたのです。


     原付バイクの法改正には問題もある!その諸事情とは

    小型二輪免許の改正2
    原付一種の法定速度が改正されることで、125cc以下のバイクをひとまとめにし、
    新原付とするならば、50cc のバイクは消滅してしまう可能性があります。


    そして、125cc 以下のバイクは全て法定速度60キロになるわけですから、
    法定速度30キロが撤廃された場合の安全面ではどうなるのかという心配もあります。

    また小型自動二輪車の免許の取得が容易になり、取得する人が一気に増えた場合にも、
    事故が多発するのではないかという不安も残ります。


    小型自動二輪車で高速道路を走ることは現行では許されていません。
    法改正がなされたとしてもそのことは変わらないかと思います。


    小型自動二輪車は大型バイクに比べて安定性の面でいえば不安定で、事故につながりやすいのも事実ということを頭に入れておきましょう。


     まとめとして

    ここ10年以上かけて、いろいろ法改正を行う提案が出されてはきましたが、未だに確定したことは決まっていません。


    法を改正することは必要で、それが良い場合があるのは事実です。
    でも、ご紹介しましたように別の問題が発生する可能性もあるわけです。


    何よりも小型自動二輪車に乗る人も、自動車を乗る人もみんなが安全に走行できるようになってくれることを願うばかりです。


    尚、今回の「125ccバイクの免許取得が簡略化」についての噂や話題ですが、

    2016年9月17日に神戸市で開かれた「BIKE LOVE FORUM」で、経済産業省自動車課の某課長が、

    「そう簡単ではないのかもしれないが、排気量125ccの免許取得を今までより簡単にするというような取り組みにチャレンジしてみたい」

    と話したことが発端のようです。


    なので、その言葉の中には、

    今回、記事に書いた内容のように「法改正します」

    などとは話されていません。


    つまり夢物語が一人歩きした感じでもあります。
    願いや希望として受け止めていただければ幸いです。

    スポンサーリンク