マインナンバー制度が開始されて以来、最近初めての逮捕者が出ました。
この制度が始まる以前から、個人情報流出事件が頻繁に起きていました。
なので、マイナンバー制度に対する懸念は多々あったのはご承知のとおりです。
マイナンバーが流出したり、不正に引き出されることがあれば大問題です。
それでこの記事では、
もしマイナンバー法に対して違反があった場合の罰則はどのようなものがあるのか?
について出来るだけわかりやすくお話ししましょう。
業務上、マイナンバーを扱うことのある人も、是非罰則について知識を得て、
知らないうちに犯罪者にならないよう気を付けましょう。
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このページの目次
マイナンバー法違反への罰則と個人情報保護法
それでは、マイナンバー法違反への罰則の内容や個人情報保護法との関連をみていきましょう。マイナンバーを法律で定められた目的以外に、他人に提供することは許されていません。
他人のマイナンバーを不正に入手することも、当然罰則が科せられます。
また仕事上、他人のマイナンバーを扱っている人が、
マイナンバーや個人の情報に関する秘密事項が記された個人情報ファイルを、不当に提供することも処罰の対象になります。
このマイナンバー法に関しましては、個人情報保護法の中におきましても、特別法に位置づけが成されています。
ですから、マイナンバー法は個人情報保護法より優先され、より厳しい罰則が設けられているのです。
つまり、個人情報保護法より罰則の種類が多く、刑もより重いものとなっているわけです。
それで、各企業においても、公的業務においても、マイナンバーに関連した事務に携わる者を、しっかり監督し指導する責任も課されています。
この監督不行き届きに関する罰則も当然ありますので気を付けてください。
マイナンバー法への違反と罰則
マイナンバー法への違反と、その罰則についてまとめておきましょう。☆ 正当な理由なしに、特定の個人情報ファイルと共にマイナンバーの情報を提供した場合
4年以下の懲役または200万円以下の罰金が科せられます
☆ 不正な手段を用いてマイナンバーを取得した場合
3年以下の懲役または150万円以下の罰金が科せられます
☆ 職権乱用により秘密を収集したり閲覧した場合
2年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられることになります
例えば、公的機関の職員が正当な理由や目的なしにマイナンバーを収集したり閲覧した場合がそれに当てはまるわけです。
個人情報保護委員会への違反と監督不行き届きへの罰則
個人情報保護委員会の監督や指導に違反した場合の罰則もあります。つまり個人情報保護委員会から命令を受けた者がその命令に違反した場合は、
2年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。
また、個人情報委員会からの検査に対し
さらに、従業員等に対する監督責任を怠った法人や企業に対しては、
違反行為をした従事者に加え、法人や事業主に対しても罰金が科せられます。
マイナンバーの管理や保管の義務と不要になった場合の廃棄の仕方
スポンサーリンク企業や個人の事業所においても、マイナンバーの保管については漏えい対策をしっかりする義務があります。
例えば、
〇 棚や引き出しに保管する場合は鍵をつける
〇 パソコンの場合は、パスワードで管理するなどセキュリティを徹底する
〇 保管の必要がなくなったマイナンバーは速やかに廃棄する。
などがあります。
廃棄の場合でも、必ずシュレッダーで処理してください。
パソコンのデータの場合は、単に削除するだけではなく、データ削除のソフトなどを使うなどして厳重な処理をすることが求められています。
過失による漏えいの罰則はどうなるのか?
現在、過失による漏えいの罰則までは定められていないようです。
今後、刑事訴訟に発展する可能性や損害賠償請求をされる可能性がないとは言い切れません。
また、マイナンバーはその人のあらゆる分野での情報が紐付けられて行く予定となっています。
ですから、漏えいや流出が原因となって悪用されないよう取り扱いには細心の注意が必要になってきます。
現在、過失による漏えいの罰則までは定められていないようです。
今後、刑事訴訟に発展する可能性や損害賠償請求をされる可能性がないとは言い切れません。
また、マイナンバーはその人のあらゆる分野での情報が紐付けられて行く予定となっています。
ですから、漏えいや流出が原因となって悪用されないよう取り扱いには細心の注意が必要になってきます。
まとめとして
この記事で見てきましたように、マイナンバー法への違反に対する罰則はかなり厳しいものになっています。ですから、これまでのように軽い気持ちでマイナンバーを他人に教えたり売買することが、どれだけ重い犯罪になるかということをしっかり肝に銘じておく必要があります。
今回のマイナンバー法により、情報を漏洩することのリスクは一層高まったと言えます。
情報管理体制やシステム管理体制をしっかり整えると共に、従業員への教育や情報漏洩に対する対策をしっかり行うことが大切です。
社内の体制をこの機会に見直し、情報セキュリティーを高めるようにしていきたいです。