クリスマスになるとケーキを食べるという方は多いかと思います。

そのケーキには、世界中にたくさんの種類のものがあります。


その中でも、ドイツの人々に心から愛されている、歴史ある菓子パンがあります。

それは、「シュトレン」という名の菓子パンです。


今回はドイツの伝統菓子であるシュトレンについてのお話しになります。


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 シュトレンの始まった地域は?

ドイツで長く愛され続けているクリスマスケーキ・シュトレンはとても長い歴史を持っています。

クリスマスの時期になるとたいていのドイツ人が食べるため、ドイツのクリスマスケーキを象徴する一大スイーツとなっています。

そのシュトレンですが、1400年代に東ドイツのドレスデンという町で生まれました。


シュトレンは薄い生地に包まれて焼かれますが、それは布にくるまれた赤ん坊のイエス・キリストを表しているといわれています。


 シュトレンはドイツ人にとても大切な存在でお祭りの開催も


シュトレンは楕円形で白い粉砂糖がたっぷりかけられています。

中にはドライフルーツやマジパンなどが入っています。


発祥の地ドレスデンでは、材料の分量から製法までが細かく規定されています
そのレシピにのっとって作られたものでなければ、ドレスデンのシュトレンを名乗ることはできません。


シュトレンの本場のドレスデンでは、シュトレンはとても重要な食べ物になっていて、
シュトレンのためのお祭りまで開催されています。

これはクリスマスの前の12月の第一土曜日に毎年行われています
このお祭りでは巨大なシュトレンが登場し、馬車に乗せられてきます。

その時に使用されるシュトレンは数トンにも及び、とても大規模なお祭りとなっています。


チケットを購入すれば、巨大シュトレンのおすそ分けを貰うこともできます。

さらにこのお祭りには、ケーキ屋さんで働く20歳の女の子の中から選ばれる、
ミスシュトレンもいます。


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 シュトレンとはどんなもの?詳細や名前の由来とは

先ほども少し説明させてもらいましたが、

シュトレンはドイツの菓子パンで、伝統的にクリスマスの時期に食べられるものです。

一般的にシュトレンは、ザクセン州のドレスデンが発祥の地といわれています。


シュトレンの原点とされる食べ物の最古の記録としましては、
1329年にナウムブルクの、当時の司祭へのクリスマスの贈り物であるとされています。

ドレスデンでシュトレンという呼び名が使われるようになったのは、その出来事の150年後からになります。


シュトレンという名前はドイツ語で「坑道」を意味します。
つまり、シュトレンのトンネルのような形からそのように名づけられました。


生地には酵母が入っていまして、
さらに、レーズンやレモンピール、オレンジピール、ナッツがねりこまれています。

焼き上げたケーキの上には粉砂糖が真っ白くなるまでまぶされます。


その形が赤ん坊のイエス・キリストを産着でくるんでいるように見えるといわれています。



 シュトレンは何日からどのように食べるの?

シュトレンは何日から食べているのか?

ドイツではクリスマスまでの4週間のアドヴェント(待降節)の間、
少しずつスライスして食べる習慣があります。


フルーツの風味などが日ごとにパンへ移っていくため、日がたつほどおいしくなっていきます。


なので、日ごとにおいしくなっていくシュトレンを食べながら、

「今日よりも明日、明日よりも明後日と、クリスマスの当日がだんだん待ち遠しくなる」

とされています。


 シュトレンがとても長持ちするその秘密とは?

ドイツでは、シュトレンは夏が過ぎて秋になったころには店頭に出回るようになります。

ですから、大体9月の末頃から売られるようになります。


シュトレンはお店でも買えますが、自宅で作る人も多いです。
そして、地方によって又は家庭によって様々なバリエーションがあります。

マジパン(アーモンドの粉を練った物)がたくさん入っているものや、
今までは入れたことのないフルーツやクランベリーなどが入った物も出てきています。


そのように秋になると売られるようになるシュトレンですが、保存剤が入っているわけでもないのに長持ちします。

家庭で作られるシュトレンも数か月は保存がききます。


では、シュトレンが長持ちするのはどうしてか?

それは、乾燥しているからなのです。


水分のない生地にドライフルーツなどを加え、長い時間焼いて表面の水分を十分に飛ばします。
さらにその上をめいっぱいの粉砂糖でくるみます。


また、ラム酒やブランデーを使っていますし、ドライフルーツもラム酒につけられたものを使っています。

つまり、それが抗菌剤の役目もはたしているのです。


ご家庭でシュトレンを保存する場合は、ラップでしっかりくるんで冷暗所におきます。


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 まとめとして

最近では日本におきましてもケーキ屋さんでシュトレンを見られるようになりました。

ただ、それがドイツの菓子パンだったのはご存じだったでしょうか。


今から600年余り前からドイツで食べられていた、歴史ある食べ物なんですね。

シュトレンの歴史や成り立ちについて知ると、また違った味わいが感じられようになるかもしれません。


本屋さんでもレシピが簡単に手に入りますので、是非ご自宅で作ってみられてはいかがでしょうか。

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