「明かりを付けましょ、ぼんぼりに・・・」ひな祭りを迎えると、いよいよ春の訪れを実感しますよね。
お雛様を飾り、ひなあられを食べるという女の子のお祭りですが、そもそもこのひな祭りは、いつ頃からどの様な目的で行われる行事なのでしょうか?
また、地域によって内容が違ったりするのでしょうか?
そんな疑問に分かりやすくご説明させてもらいます。
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ひな祭りの意味・由来は?
もともとひな祭り自体は、日本が発祥の行事ではなく、平安時代ごろに中国から伝わってきたと言われています。当時、木や紙などで作られた人形を、自らの代わりとして
「病気や災いを持って行って・・・」
と願いを込め、川に流すという風習がありました。
この風習は、今でも「流し雛」として続いている地域もありますね。
この「流し雛」がひな祭りのルーツでもあるのです。
その後、その人形で遊ぶという事が流行りはじめ、人形も次第に立派なものになっていきました。
その結果、「上巳の節句」と呼ばれる中国の風習と結び付けられ、男・女一対の人形を部屋に飾るようになりました。
これが「雛人形」です。
この風習は貴族のものでしたが、やがて武士や町人にも人形を飾ることが広まっていったのです。
そして、人形は女性の災いの身代わりになってくれる「大事なもの」と考えられるようになり、人形を飾って女の子の幸せを願う「ひな祭り」という行事になったのです。
ひな祭りの際に食べるひなあられなどは、日本が発祥とされています。
なぜ「桃の節句」と言うの?
ひな祭りは、別名で「桃の節句」とも呼ばれます。
でも、桃の花は4月にかけて咲きますので、ちょっと時期がずれてますよね?
では、なぜ桃なのでしょうか?
実はこれには理由があり、桃の開花の時期は、旧暦でいうところの3月3日あたりになります。
明治時代に新暦に変わったタイミングでも、桃の節句の日を旧暦のまま決めてしまったのです。
そのため、桃の開花とずれてしまっているのですね。
もうひとつの理由としては、
実は桃には邪気を祓う力があるとされており、3月3日に行われる中国の風習である「上巳の節句」と結びつけられたそうです。
変わり種のひな祭りはこれ!
全国各地で様々なひな人形を飾りますが、変わり種のひな祭りとして有名なのが、静岡県の伊豆地方や山形県、福岡県で有名な「つるし雛」です。
この、つるし雛が始まったのは江戸時代と言われています。
当時裕福でなかった一般のお家では、雛人形は高価でなかなか手に入らず、その代わりに近所の皆で小さな人形を作り、持ち寄ってつるされたとされています。
このつるし雛は、子供が成長し、7歳、成人、嫁入りといった節目を迎えると、新年のどんど焼きに焚きあげてしまうため、古いものはあまり残っていないそうです。
このつるし雛ですが、吊すタイプにも様々な種類があり、赤ちゃんをあやす時のモビールみたいな使い方をするものも販売されており、ひな祭りの季節以外にも飾られているそうです。
ちなみに縁起が悪い為、「吊し雛」と漢字で書くのは好ましくありません。
また、ひな祭りイベントとしては、埼玉県鴻巣市で行われる「鴻巣びっくりひな祭り」が有名です。
毎年鴻巣市役所に飾られる31段、約7メートルにも及ぶ「日本一高いピラミッドひな壇」は一見の価値がありますよ。
実はこの鴻巣市、ひなの生産地として有名でもありますね。
まとめとして
地域によっていろいろな風習がありますが、年に一度しか出さないお人形を面倒くさがって出さないこともあるかと思います。でもせっかくのお祭りなのですから、毎年飾ってあげましょう。
ただ、小さなお子さんのいらっしゃる家庭では、お人形は「遊び道具」になってしまいますので、取り扱いには十分に注意しましょう(笑)。